みなさんこんにちは!土木作業員のっちです!
当ブログをご覧いただきありがとうございます。本記事は、2級土木1次検定に向けての集中講座です。毎日一つの項目でも勉強していけば必ず合格は近づきます!今日も頑張っていきましょうね!
さて、今回のテーマは【軟弱地盤改良工法】です。毎回出題される定番の項目で、得点を取りやすい問題だと思います。確実に正解できるように勉強しておきましょう!
1問目
問 題
・地盤改良工法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
1 プレローディング工法は、地盤上にあらかじめ盛土等によって載荷を行う工法である。
2 薬液注入工法は、地盤に薬液を注入して、地盤の強度を増加させる工法である。
3 ウェルポイント工法は、地下水位を低下させ、地盤の強度の増加を図る工法である。
4 サンドマット工法は、地盤を掘削して、良質土に置き換える工法である。
では、【 1 】から解説していきます。
プレローディング工法とは、軟弱地盤上にあらかじめ(プレ)盛土等をして載荷(ローディング)することによって沈下を促し、その後設置される構造物の沈下を軽減させる載荷工法の一つです。よって【 1 】の記述は適当であると言えます。
次に【 2 】です。 薬液注入工法は、地盤中に薬液を注入することで透水性を減少させたり地盤の強度を増大させる工法ですので【 2 】の記述も正しいですね。
【 3 】ですが、問題文の記述の通りウェルポイント工法は、井戸(ウェル)より地下水を汲み上げ水位を低下させることによって下層の軟弱層の圧密沈下を促進させ地盤の強度増加を図ります。
上記3つの記述が適当であるので、【 4 】が適当でない説明文となります。
サンドマット工法は、建設機械のトラフィカビリティを確保する等の目的で軟弱地盤上に厚さ0.5~1.2m程度の透水性の高い砂層を施工する工法です。
ちなみに、【 4 】の問題の記述は置換工法の説明文です。出題頻度は低いのでここでは特に解説はいたしません。
この問題の出題形式は、記述を読めば工法名が解らなくても推測できると思います。次の問題が例年通りの出題形式ですので、やってみましょう!
2問目
・問 題
軟弱地盤における次の改良工法のうち、地下水位低下工法に該当するものはどれか。
1 押え盛土工法
2 サンドコンパクションパイル工法
3 ウェルポイント工法
4 深層混合処理工法
はい、この問題は1問目をしっかり読んでいれば正解できますね。
正解は【 3 】です!
ウェルポイント工法とは、掘削箇所の周辺に地下水を汲み上げる場所を作り、真空ポンプで排水することによって地下水位を低下させる工法です。
では、その他の工法を見てみましょう。
【 1 】の押え盛土工法は、盛土のすべり破壊抑制のために法面勾配を緩くする押え盛土を施す工法です。地下水位低下工法には該当しません。
【 2 】は軟弱地盤改良工法の問題の選択肢によく出てくるサンドコンパクションパイル工法です。軟弱地盤中に強固に締固め(コンパクション)られた砂(サンド)の杭(パイル)を造成し地盤を改良する工法で、海底の地盤や様々な土質に施工されます。これも地下水位低下工法には該当しません。
【 4 】は団結工法の一種である深層混合処理工法です。軟弱地盤の表層から深層まで、土とセメント・石灰などの安定処理材とを混合して地盤強度の増大を図ります。地下水位低下工法には該当しません。
例年はこのような問題が出題されます。この形式の問題をもう1問練習してみましょう。
3問目
問 題
・軟弱地盤における改良工法のうち、載荷工法に該当するものはどれか。
1 プレローディング工法
2 ディープウェル工法
3 サンドコンパクションパイル工法
4 深層混合処理工法
この問題も1問目・2問目を解いていれば正解できますね。
正解は【 1 】です。1問目の記述にある通り、地盤上にあらかじめ盛土等によって載荷を行う工法で、載荷によって地盤の沈下を促し、その後建造した構造物の沈下を軽減させる工法ですね。
次に【 2 】のディープウェル工法ですが前出のウェルポイント工法と似ている工法で、地中深く(ディープ)井戸(ウェル)を掘り地下水を汲み上げ、地下水位を低下させる工法(地下水位低下工法)です。名称の意味をしっかり覚えておきましょう!
サンドコンパクション工法・深層混合処理工法は1問目・2問目の解説をご覧ください。
ここまで覚えれば大体正解に辿り着けるでしょう。
4問目は少し専門性の高い問題に挑戦してみましょう。
4問目
問 題
・地盤改良に用いられる固結工法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
1 深層混合処理工法は、大きな強度が短期間で得られ沈下防止に効果が大きい工法である。
2 薬液注入工法は、薬液の注入により地盤の透水性を高め、排水を促す工法である。
3 深層混合処理工法には、安定剤と軟弱土を混合する機械撹拌方式がある。
4 薬液注入工法では、周辺地盤等の沈下や隆起の監視が必要である。
深層混合処理工法・薬液注入工法のみについての問題です。
深層混合処理工法はすでに解説した通り、軟弱地盤の表層から深層まで、土とセメント・石灰などの安定処理材とを混合して地盤強度の増大を図る工法です。問題文の記述のように、大きな強度が短期間で得られ沈下防止に効果が大きい工法であるので【 1 】は適当であると言えます。
【 3 】にある機械撹拌方式とは、深層混合処理機という機械で安定材と軟弱土を混合する施工法がありますので【 3 】も適当であると言えます。
次に薬液注入工法について解説します。
薬液注入工法とは、薬液を軟弱地盤中に注入して土粒子を結合させることによって透水性の減少や地盤強度の増大を図る工法です。これにあたり注意すべき点として、周辺地盤等の沈下や隆起が発生し、埋設物・構造物が変状を受ける事があります。地盤状態の監視、地盤状態に応じた薬液注入圧力・速度・注入量を調整する必要があります。
よって【 2 】の透水性を高めるという部分が間違いで、適当でない記述となります。
まとめ
これで4問をこなしてきましたがいかがでしたでしょうか?
軟弱地盤改良工事の問題で出てくる主な工法は
・プレローディング工法
・サンドマット工法
・サンドコンパクションパイル工法
・深層混合処理工法
・ウェルポイント工法/ディープウェル工法
・薬液注入工法
・押え盛土工法
等ですね。工法名と意味をしっかり理解しておけば大丈夫です。一つひとつ覚えていきましょう!
確実に得点できる分野を増やしていけば苦手な分野の学習も余裕を持ってできるはずです!頑張っていきましょう!
最後までご覧いただきありがとうございます。日々勉強するみなさんのお役に立てるよう、他の分野の問題の記事も投稿していきますのでよろしくお願いいたします。
では、また別の記事でお会いしましょう!
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